遺留分と遺留分減殺請求

4G2A3304遺留分とは、相続に際して、被相続人の財産のうち、一定の相続人に承継されることを法律が保障した最低限の割合のことです。

被相続人は、原則として、遺言なり生前贈与によって、誰にでも(愛人など相続権のない第三者にも)自由にその財産を承継させることができるのですが、遺留分はこれに対して一定の制限効果を持ちます。

遺留分は、放っておいても当然にもらえる、というわけではありませんので、請求する必要があります。これを遺留分減殺請求と言います。

例えば、被相続人が遺言や生前贈与で、全財産を特定の子供だけに譲るとか、愛人に譲る、というような場合に、一定の相続人は遺留分減殺請求を行うことができます。なお生前贈与に関しては、死亡から逆算して1年以内に行われた贈与について、遺留分減殺請求をすることができます。

遺留分を持つのは、被相続人の兄弟姉妹以外の相続人です。すなわち被相続人の配偶者、子及びその代襲者、直系尊属(父母・祖父母など)です。兄弟姉妹は、相続人の中で被相続人と必ずしも密接な関係にあるとはいえないので、遺留分は認められないのです。各相続人の遺留分として定められているのは、以下の通りです。

①法定相続人が配偶者と子の場合

配偶者:相続分の1/4
子:相続分の1/4

②法定相続人が配偶者と父母の場合

配偶者:相続分の1/3
父母:相続分の1/6

③法定相続人が配偶者と兄弟姉妹の場合

配偶者:1/2
兄弟姉妹:遺留分なし

※同順位の相続人が複数いる場合は人数に応じて均等割りとなります。

※遺留分の権利は、自分の遺留分が侵害されていると知ってから1年経過すると時効で消滅してしまいます。また、遺留分が侵害されていることを知らなかった場合や、被相続の死亡を知らなかった場合でも、被相続人の死亡日から10年で遺留分の権利は消滅します。自分の遺留分が侵害されていることを知るタイミングはほとんどの場合、遺言の存在を知った時でしょう。しかし、裁判になった場合、いつ遺言の存在を知ったか、というのは証明することは必ずしも容易ではありません。よって、命日から1年以内であれば、そもそも期限切れという問題は発生しませんので、できるだけ亡くなった方の命日から1年以内に通知をすることが大切です。

・遺言書が出てきたが、自分の遺留分が侵害されている。
・遺留分減殺請求を行いたい。

このような場合は、弁護士にご相談ください。

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